24.フィルムカメラPENTAX SPでもオフカメラストロボ撮影(追記あり)
Wireless Strobe System on 35mm SLR Camera PENTAX SP(with GODOX X1T-C + GODOX TT600) ※写真ではカメラ本体のFP端子(上)にシンクロケーブルが挿さっていますが、誤りでした。X端子(下)に挿してくださいね。 |
格安のユニバーサル 無線ストロボ システムをフィルムカメラでも使ってみる
デジカメ用にオールドレンズを使い始め、しばらくするとフィルムカメラも使ってみたくなりました。どうやら面倒くさいことが好きな性分のようです。
フィルムカメラと言って思い出すのはPENTAX SPOTMATIC(PENTAX SP)。小学生の頃父親に触らせてもらっていました。白黒フィルムで撮ったものを理科室の暗室で現像&定着もさせてもらったなぁ。ろくな写真が撮れなかった気がします。
このPENTAX SP。Amazonではレンズキットの中古8,000円なんていうものもありますが、ebayで探すと1,000円~2,000円のボディが山ほど...。M42マウントのレンズもSuper Takumar 55mmなどは2,000円台からあるので安価に始めることができます。
選ぶ際、気をつけることがあるとすると...。ボタン電池のケース(底面)がキレイなものが良いようです。※錆びていて使え無さそうなものも多い。
さて。今回はこのフィルムカメラでストロボを、ワイヤレスで使ってみたというお話です。
①(内蔵露出計を使うためには)ボタン電池が必要
1.3Vの水銀電池が必要なのですが、このような電池はもう売られていません。少し調べて、バッテリーケースの蓋を関東カメラサービスの電池アダプター H-Bに置き換えることで現行1.55V電池 SR626SW(またはSR626W)の電圧を変換してくれるようです。電池の向きにご注意を。本体側が+、蓋側が-です。
②本体スイッチの動作に注意
本体マウント部左側付近に、わかりやすく「SW」と書かれたスイッチがあります。これを上に押し上げることでスイッチが入ります。スイッチが入ると...
1.ファインダー内に見える露出計(適正露出からのオーバー/アンダーを示す針)が動きます。
最初わからなかったのが「スイッチは、シャッターを切るたび自動で切れる」ということ。節電仕様なんですね。
2020.7 追記:
その後わかったことなのですが、ストロボへの発光指示は機械的なもので電池や露出計は不要の様です。スイッチが入っていない状態、もっと言うと電池が入っていない状態でもシャッター押下時にPCシンクロケーブル経由でストロボを発光させることができます。
端子は「FP」と「X」の2つがあります。PENTAXのサイトにあるマニュアルを見ると、ストロボ使用時はSSを1/60秒にセットして「X端子」を使用、「FP端子」はフォーカルプレーンシャッター用フラッシュガンで使用、SSは1/1000から1/60秒まで可 とありますが...フラッシュガンって、小さい頃テレビでしか見たことない気がします。
マニュアル通りにやるならストロボ使用は「X端子」で...となるのでしょうが、SS1/60秒限定なんてナンセンスなので自分は「FP端子」につないでSS1/125秒とかで使っています。普通に使えている(はず)。
③PCシンクロケーブルが必要
上の写真ではアクセサリーシューに無線トリガーが載っかっていますが、このシューには接点が無いため電気は来ません。発光信号は、レンズマウント横に2つあるシンクロ端子から受け取る必要があります。端子は「FP」と「X」の2つがあります。PENTAXのサイトにあるマニュアルを見ると、ストロボ使用時はSSを1/60秒にセットして「X端子」を使用、「FP端子」はフォーカルプレーンシャッター用フラッシュガンで使用、SSは1/1000から1/60秒まで可 とありますが...フラッシュガンって、小さい頃テレビでしか見たことない気がします。
2020.8 追記:【ストロボ使用時はX端子につないで1/60以下で】
FP端子につないでSS1/125秒...の件ですが、実際のところこれで本当にストロボ光を拾えているのかいささか疑問になりました。よくよく調べると、FP球のフラッシュガンはストロボの様な瞬間光(1/1万秒)ではなく、1/1000秒以上は持続する光を発する様です。先幕と後幕の間の瞬時のタイミングに合わせなければいけないストロボと比べれば、定常光の様に光っぱなしのようなもの。カメラからの信号⇒光り始め⇒先幕⇒後幕⇒光り終わりのプロセスがあるので、ここにストロボを繋いでしまうと先幕が動き出すより前にストロボが光り終わってしまう気がします(信号⇒光り始め⇒光り終わり⇒先幕⇒後幕)。
そもそもストロボ同調速度1/60秒のこのカメラでSS1/125秒+ストロボをやると写真の半分が暗い写真が量産されるはずなのにそうでもない...ってことがおかしいですね。
やはりX端子につないで1/60以下で撮るのが正しいのでしょう。もう少し速いシャッター速度で撮れるかどうかについては...最近オーバーホール済みのPentax SPを入手しましたのでもう少しシビアに実験したいと思います。
⇒確認しました。やはりFP端子に繋ぐと暗い写真(ストロボ光が写っていない)写真になるようです。
⇒確認しました。やはりFP端子に繋ぐと暗い写真(ストロボ光が写っていない)写真になるようです。
④対応できるストロボは...
いわゆるマニュアル発光ができるストロボであれば何でも可のはずです。メーカー純正で安価なストロボは、TTL発光「のみ」でしか使えないことがある(SIGMAで言えばEF-610 DG STなど)のでご注意を。
シンクロケーブル端子の無いストロボの場合、コード付ホットシューにストロボを載せて使うことができます。
⑤GODOX無線トリガーX1T-CとGODOX TT600で無線ストロボ
手持ちの安価なGODOX無線トリガー&ストロボで、すんなりとオフカメラストロボできました(もちろんマニュアル発光なので露出の設定はすべて自分で行う必要があります)。こちらの記事に、マニュアルストロボの露出設定についていろいろ考えた話を書いています(ご参考まで)。
フィルムカメラは、失敗してもその場で確認できません。
自分は、心配な時はデジカメ+ストロボで試し撮りをし、同じ露出の設定をフィルムカメラにも適用するようにしています。
これもまたひと手間。面倒くさい...。
けど、こうやって1コマ1コマ残してゆく写真には、連射で当たりを引く写真とはまた違った喜びがあるのだと思います。
PENTAX SP + SuperTakumar55mmF1.8 + GODOX X1T & TT600 (Fujicolor100, F2.8, 1/125sec) |
前述の
それでもデジタル化の際に露出+補正してくれるようで、真っ暗ではありませんでした。粒子粗々で色味も変な写真になりますが。
2020.7 追記:
コメント
コメントを投稿