5.日暮里駅は明暗の谷間
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日暮里駅 芋坂跨線橋から望む不思議な夜景 光る街並みと暗い谷中霊園の間を10の線路が走ります ※クリックするとFlickrで拡大表示できます。 |
不思議な雰囲気の日暮里駅をSIGMA DP1 Merrillで撮影
日暮里駅多数の路線が乗り入れ新幹線も地上に表れる路線の要所の様な駅ですが、賑やかなのは駅構内だけ。南西側に谷中霊園、北東側もちょっと薄暗い町に挟まれ、まるで谷間にあるようです。改札を出て谷中霊園側へ向かうと、ここは本当に東京なのかと思うほど何とも言えない空気に包まれます。
今回は、駅を出て上野側にある歩道橋 芋坂跨線橋(いもざかこせんきょう)から上野方面を撮ってみました。
この橋、新幹線は地下ですが10本ものローカル線の線路を跨いでおり、鉄道好きなら楽しいのかもしれません。検索すると、その昔仮面ライダーストロンガーのロケに使われたとか、橋の橋脚が興味深いとか色々出てきます。
...が、今回訪れたのは帰宅途中の夜。人通りも殆ど無くほぼ真っ暗です。柵の高さも目線より高く、橋の先は墓地(谷中霊園)。。。普通なら足早に通り過ぎたいところです。
そんな状況で柵の上に手を伸ばし、闇雲に長秒撮影をしてみると...何とも不思議な光景が写り込んできました。
【撮影条件】
①撮影場所:日暮里駅 芋坂跨線橋②使用カメラ:SIGMA DP1 Merrill
③カメラ設定:ISO100、絞り優先モードf/11、セルフタイマー10秒、その他設定はAUTO
④その他:目線より高い柵の上にゴリラポッドを巻きつけて固定
⑤撮影時に考えたこと:
・液晶で構図を確認しながら撮れない状況なので当てずっぽうに撮影
・同じ構図で数枚撮って画像を確認し、構図を変えて更に数枚 を何度か繰り返し
・地面(線路)は暗いので、電車が通るタイミングに合わせながら撮影
・10本の線路全ての上で走る電車を撮り、後で比較明合成したら凄そう...などと邪なことを考えていましたが、面倒くさくなって断念(だって今走った電車が何番目の線路なのかよく見えない&覚えてられない)
⑥現像作業(SIGMA Photo PRO6.5 & GIMP2.8):
・現像して初めて 明るい街(左)、暗い墓地(右)の非常に興味深い対比が写り込んでいることがわかりました。間を走る電車の光跡が何だか明暗の谷間を走る川のよう。
・明暗の対比が強調されるような光画のイメージで幻想的に。
・シャドー部低め、ハイライト部高め、コントラスト高め。
・シャープネス、彩度を高めに。
・明部と暗部のバランスを見ながらX3 Fill Lightをやや高めに。
・右手の墓地は暗めでもそれが墓地だとわかる程度には明るく、逆に明の象徴の左手の看板などは白潰れしても良しとする。
・ホワイトバランスは肝だと感じたので試行錯誤で調整。
・電車光跡が1本のみだと線路ゾーンが寂しすぎたため、同じ構図で撮った複数路線の光跡のある画像を比較明合成。
・当てずっぽう撮影で水平が撮れていなかったため、中央部の建物が垂直になるよう調整。
⑦撮ってみて思ったこと:
・そもそも日暮里駅からこんなにハッキリとスカイツリーが見えていたことにびっくり。
・間の川(光跡)を挟んでの景色が、未来と過去、明と暗、生と死など色々なものの谷間を象徴するよう。
・何か気になるなら撮ってみるのは大事だと実感。
※周辺地図です。



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